愛知県江南市
工場内の一部で雨漏れが発生しているとのご相談をいただき、現地調査を行いました。 工場は大型設備が稼働しているため、雨漏れは生産ラインや電気設備に影響を及ぼす可能性があり、早期対応が求められる状況でした。
まずは雨漏れの発生位置を特定するため、屋根面・外壁取り合い部・ボルト周りの防水ラインを中心に詳細な目視点検を実施。必要に応じて散水試験も行い、雨水の侵入経路を丁寧に追跡しました。
調査の結果、雨漏れの主原因は以下の通りでした。
✦ 雨漏れの原因:経年劣化によるコーキング破断とボルトキャップの損耗
● コーキング(シーリング材)の亀裂・破断
外壁と屋根材の取り合い部、板金ジョイント部など複数箇所で、 経年劣化によるコーキングの硬化・収縮・亀裂 が確認されました。
特に以下の現象が顕著でした。
- コーキングが硬化し、弾性を失っている
- 亀裂が貫通しており、毛細管現象で雨水が吸い込まれる状態
- 一部は完全に破断し、下地が露出している
工場建屋は日射・温度変化・振動の影響を受けやすく、コーキング材の劣化が早まる傾向があります。今回もまさにその典型的な劣化パターンでした。
● ボルトキャップの劣化による浸水
屋根材を固定しているボルトのキャップが複数箇所で破損しており、 ボルト頭部から雨水が直接侵入するリスク が高い状態でした。
ボルト周りは本来、
- ボルトキャップ
- 座金
- コーキング の三重構造で防水性を確保しますが、キャップが破損すると防水ラインが一気に弱くなります。
このまま放置すると、 鉄骨への錆の進行 → 屋根材の固定力低下 → 建物全体の耐久性低下 につながるため、早急な補修が必要でした。
✦ 今回実施した補修内容
① 既存コーキングの撤去・打ち替え(打ち替え工法)
劣化したコーキングをすべて撤去し、下地を清掃したうえでプライマーを塗布。 その後、耐候性の高い変成シリコン系シーリング材を充填し、長期的な防水性能を確保しました。
打ち増しではなく「打ち替え」を選択した理由は、 既存材が硬化しており密着性が失われていたため、新規材との一体化が期待できなかったためです。
② ボルトキャップの新規交換
破損していたボルトキャップをすべて交換し、座金周りの防水性を回復。 併せてボルト周辺のコーキングも再施工し、二重の防水ラインを形成しました。
これにより、雨水の侵入リスクが大幅に低減されました。
✦ 施工後の確認
補修後は再度散水試験を行い、雨水の侵入が完全に止まっていることを確認しました。 工場内の設備や製造ラインへの影響もなく、無事に工事完了となりました。
✦ まとめ
雨漏れは「小さなコーキングの亀裂」や「ボルトキャップの破損」といった、 一見すると軽微な劣化からでも発生します。
しかし、放置すると
- 鉄骨の腐食
- 屋根材の固定力低下
- 生産設備への影響 など、工場全体のリスクにつながるため、早期発見・早期補修が非常に重要です。
今回のように、原因を正確に特定し、適切な防水処理を行うことで建物の寿命を大きく延ばすことができます。



BLUE'SWORKS株式会社
